(一社)日本建設軀体工事業団体連合会
現在建設で働く就労者の高齢化が進み、今後約10年間で大量離職者が発生し労働力人口が減少する。
この中で、将来の建設投資に対する建設業の供給力を維持・確保するために、担い手の確保・育成と共に建設生産システムにおける生産性の向上対策に取り組んでいる。
- 社会保険加入対策の更なる推進
- 建設業における女性・若者の入職・定着の促進
- 建設生産システムにおける生産性向上
等々が、挑戦すべき課題となっている。
このような環境の中で、日本躯体と致しましては、建設業の戦略・戦術を構築する「建設産業政策会議」、この会議は劇的な進展を遂げているAI・IOTなどのイノベーションと確実に到来する労働人口の減少といった事態を正面から受け止め、10年後に於いても建設産業が「生産性」を高めながら「現場力」を維持できるよう法制度をはじめ建設業関連制度の基本的な枠組みについて検討を行うものである。
この重要な会議に各理事が委員として活躍している。
また、構成団体に於いても各地で業界の維持・発展のため、工業高校等で出前講座を実施したり、各種イベントを開催して地元の人々に躯体工事の重要性を周知させて、その魅力を紹介し、若手の入職促進にも役立てていることは、日本躯体全体の大きな成果として積み重ねられています。
その他、日本躯体と致しましては、年次総会1回、理事会2回等を開催し、各構成団体の状況を把握し、その問題点について検討し、関係各省庁等に意見具申が出来たことは、今年度の成果でもある。
今後も一致団結して、全員で日本躯体の地位向上に貢献することが肝要である。
主要活動は以下の通りです。
- 標準見積書の活用により、社会保険加入促進
- 公共工事設計労務単価の上昇分の適正確保
- 技能労働者の働く環境整備の推進
- 次世代「経営セミナー」の開催(東京軀体に参加)
- 連合会各団体の会員増強活動
- 全国とび・土工工事業経営実態調査の実施
- 「登録鳶・土工基幹技能者」の実態調査の実施
- その他定款に定める事業の推進を図りました。
1.経営改善に関する事業
適正な見積りによる適正な単価での契約促進
- 公共工事設計労務単価上昇分の確保
- 標準見積書の活用により法定福利費の確保
- 第15回「全国とび・土工工事業経営実態調査」(助成事業)の実施
全国各地区構成団体の会員企業並びに、鳶・土工基幹技能者を保有する企業の経営実態調査を行い、とび・土工工事業者の現状と相互間の情報を密にし、また行政・ゼネコン団体、関係団体に謹呈して業界の啓蒙を図りました。
2.施工に関する事業
- 資格取得の支援(富士教育訓練センターの利用)
- 施工現場見学の実施
- 建設生産システムの省力化・効率化・高度化の推進等を実施致しました。
3.教育に関する事業
会員企業の階層別・職種別教育の啓蒙・斡旋
- 新入社員教育(マナー・コミュニケーション・建設基礎知識他)
- 初級管理者教育(コンプライアンス・マネージメント・原価管理・部下育成他)
- 管理職教育(管理者に必要な条件・企業倫理・リスク管理他)
- 技能・技術者の技術向上教育等
- 次世代経営研修会)を通して実施致しました。
4.「登録鳶・土工基幹技能者講習」
- 27年度に引き続き当会の最重点事業に位置づけ(一社)日本鳶工業連合会と連携して登録基幹技能者の増員を図った。
- 会員団体のトレーナー(講師)の再教育及び新規のトレーナー教育を実施して各地区の講習会の円滑化・均一化、テキストのマイナーチェンジを実施ししまた。
- 「登録鳶・土工基幹技能者講習」は、「日本軀体」「日鳶連」の会員以外でも受講が可能な為、登録講習の広報並びに受講者企業の各構成団体への加入勧奨を図りました。
登録鳶・土工基幹技能者講習 更新講習実施状況(日本軀体)
平成25年度 8会場 修了者 497名
平成26年度 13会場 修了者 259名
平成27年度 16会場 修了者 298名
平成28年度 18会場 修了者 379名
合計 1,433名
3月末更新率 84.6%
- 「登録鳶・土工基幹技能者更新講習」については、着実な広報体制により、確実な受講を推進し受講漏れを防止するよう対処した。
- 会員団体のトレーナー(講師)の再教育及び新規のトレーナー教育を実施した。
5.「技能五輪全国大会」
平成28年度は10月21日(金)~10月24日(月)迄4日間山形県で行い、とび職種競技の競技委員として福井正人氏(中国軀体)が参加致しました。
6.労務管理・安全衛生環境管理(労働災害防止活動)に関する事業
安全衛生管理は、生命と健康の価値観が高まる中で、企業が存在して行くための必要絶対的条件で、その周知徹底を図りました。
- 安全衛生の確保・環境の保全・雇用管理の充実
- 「第12次労働災害防止計画」(建設業は第7次平成25年4月~平成30年3月迄となる)に参画し、これを推進した。
- 「第53回建災防全国大会」平成28年9月29日(木)~30日(金) 於:名古屋国際会議場で行われました。
- 「平成28年度 建設殉職者慰霊法要」
高野山 清浄心院 集合(H28.9.2(金)午後5時)
慰霊法要 慰霊碑前 (H28.9.3(土)午前10時~11時)
「土木建築殉職者之墓」を建立してから41回目の慰霊法要を開催し、現場での無災害を訴えて参りました。今後とも多くの皆様の参加をお願い致します。
7.福利厚生に関する事業
- 法定外労働災害保険制度加入促進(建団連共済会)
- 「建退共制度」への加入促進
8.広報・啓発に関する事業
- 会報の発行(軀体四季報 年2回)
- 各種情報の収集及び、その啓蒙と周知徹底を図りました。
※「登録鳶・土工基幹技能者講習」ホームページで紹介致しました。 - 日本軀体ニュース(職人通信)として、経営学博士 天本 武 氏による経営問題等の解説を月1回の割合で発刊致しました。
- 各種表彰についての積極的な対応と支援を致しました。(国交大臣、顕彰、表彰、褒章、勲章等)
9.連合会の活性化ならびに組織拡大に関する事業
- 各委員会活動の活性化。(例:東京軀体=雇用環境改善PT・人材育成PT・広報情報化PT)
- 新規会員の加入を促進し、組織拡大を図った。(募集要項の活用)